コンテンツの「ネタ切れ」が起きないようにするためには

コンテンツの「ネタ切れ」が起きないようにするためには

こんにちは。イノーバマーケティング部の吉野です。普段はイノーバでウェビナーの担当を務めています。

さて、今日はマーケティングで「コンテンツのネタがない…」と困ったときどうすべきか?ということをお話したいと思います。

日々、メルマガや広告、ブログ、ウェビナー等、情報発信をし続けていると、ある程度の数のコンテンツを作ってきた人ほどぶつかるのが「ネタ切れ感」ではないでしょうか。

かく言う私も、毎月ウェビナーの新テーマを考えたり、毎日メルマガの書き方や内容を考えたり、次出すホワイトペーパーのテーマを部署内で相談されたり…という中で、「行き詰ってアイデアがどうにも出てこない」ということがあります。

「ネタ切れどうすればいいですか」というのはウェビナー内でもよく聞かれる質問なので、本日はウェビナーやホワイトペーパーといったコンテンツテーマを考案する際、私が実践している方法をお話します。

構成としては、(1)元ネタとなる情報のインプット方法 (2)コンテンツテーマとしてのアウトプット方法 に分けて紹介していきます。

インプット編

インプットの手法は、もちろん様々あります。本を読んだり、Google検索をするという鉄板の方法もあるでしょうし、それ以外に私が行っている方法を4つ今日は紹介しますが、どんな形態であれ、インプットにおいて重要になるポイントは、「顧客目線」です。コンテンツを読んだり見たりする顧客がどう感じるか、どんな事を知りたいと思っているだろうか、という観点で情報収集をしています。また、時にはトレンドを早めにキャッチすることで、顧客も気づいていないけれどためになるインサイト的情報を出す、という観点も入れています。

1.インサイドセールスの会話ログや最近とったアンケートを大量に集める

前回のコラムでも書きましたが、「生のお客様の声」をとにかく聞いて、お客様の知りたいことにあたりをつける方法です。これは、インサイドセールスがきちんと記録をとっているような企業さんや、イベント等の際にアンケートをとっている企業さんならすぐできそうですよね。何か特定の課題を見つけたいときはレポートからキーワード検索するのも有効です。私は普段Salesforceに入っているISとお客様の会話ログデータのレポートから、お客様がどのようなことを話しているのか検索しています。例えば集客施策についてのウェビナーを組む際であれば、「集客」や「SEO」というキーワードで検索します。

また、最近ではZoom等のツールでオンライン商談をする際、録画ができるようになっています。商談の録画と社内展開が可能なのであれば、営業さんに対しお客様が実際に話していることを聞くこともできます。イノーバでは、マーケティング部全員の週次課題として、毎週最低1本は商談動画を視聴し、様々なお客様の課題感をインプットするようにしています。録画が難しい場合、商談に同席させてもらうのもとても良い方法だと思います。

2.インサイドセールスや営業、カスタマーサポートの部署に訊く

上記のようにデータが文書や録画ファイルとして整備されていなくてもその日中にできる方法です。課題があってご相談をくださるお客様と直接接している部署に「最近(〇〇について)一番よく聞くお困りごとはなんですか?」と訊くだけです。私はこれを習慣化しているのですが、結構意外な答えが返ってくることが多いのです。「営業の元には最新の声が集まる」と言ってもいいでしょう。

イノーバでは、マーケティング、インサイドセールス、営業が毎日合同で朝礼夕礼を行っており、その場で当日の商談やウェビナーのフィードバックを行ったりしています。私はその場で「今度サイトリニューアルについてウェビナーを作るんですが、最近リニューアル関連の案件でよくご相談いただくトピックはどんなことですか?」等のご質問をインサイドセールス・営業の方に聞いています。

最近では、「サイトの導入事例ページの作り方の資料をお客様にきかれたのですが何かまとまった資料ありますか?」と営業さんに聞かれ、それを元に社内向け資料をリメイクしてホワイトペーパー化したりしました。

3.Twitter検索

最近Twitterを始めたので、よく使っている方法がこれです。最近はビジネス関係でもツイートする方が多く、BtoBでも社名や業界を掲げた個人アカウントも増えています。私は普段から同業の方や弊社のお客様になる業界の方等を多くフォローしているほか、よくTwitterの検索窓で調べたいことを検索しています。

Google等のインターネットブラウザ検索と何が違うのかというと、一般論ではなく個人の具体的な経験や思考を見ることができることです。

自社のターゲット層が日々考えていることを知る、という意味で、例えば一担当者が普段業務中に何を考えているかを知るには、想像力にも限界がありますし、Googleで検索してもなかなかヒットして見ることはできません。

その点、個人の発信がどんどん更新されるTwitterでは、個人の体験している生の課題感などを見ることができます。私の場合、仕事ではマーケターに発信するのでマーケターの人がお悩みツイートをしているとそれに気づかされることが多いのですが、別で人事をしている人のアカウントもたくさんフォローしているので、「人事の抱える業務課題」についてならさらっといくつか記事が書けそうなくらいです。

また、Twitterに出ている情報は「正しい」とは担保できませんが、新しい情報が多いのは事実です。ツールのアップデート等のいわゆる新しい情報もそうですし、誰も気づかなかったような、少しはっとするインサイト等もあります。そこから、「トレンド」を拾ったり、「見る人に気づきを与える内容とは…?」という観点を養うことができます。もちろん、すべての情報をうのみにしたり、投稿の内容を模倣したりするのは良くないので、注意は必要です。

4.RSSをとにかく登録して情報がインプットされる状態を作る

これは少し習慣化するまでが難しい方法ですが、RSS(Rich Site Summary)という仕組みを使うと、事前に登録したサイトやTwitterアカウントで新しい情報が上がった時に、すべてをRSSリーダー上でチェックすることができます。

私はFeedlyというRSSリーダーを使い、マーケティング関係・ウェビナー関係・アメリカの面白いマーケブロガーの更新をチェックしています。よくチェックする習慣がないと使いこなしが難しいですが、毎日そこに見に行きさえすれば、自分があてにしている情報源が一気にチェックできるので、インプットの効率化が可能です。

アウトプット編

前の章でインプットの方法をお話してきましたが、マーケターたるものインプットばかりして終わりになっていてはいけません。インプットをしっかりしたら、アウトプットをその分しっかりする、というサイクルを回していく必要があります。コンテンツ担当の眞道さんが「アウトプット/インプットの割合が1を超えるように」と教えてくれたのですが、まさにそんな勢いで出していく気概が必要でしょう。

ということで、次はネタのアウトプットについてお話します。

1.アウトプットはチームメンバーとともに定期ルーティンにする

上記インプットについて述べてきましたが、たくさん案を出すアウトプットの方法がこれです。例えば、イノーバのマーケティング部では毎週の定例で必ず1人1つ以上「トレンドテーマ」を持ってくる必要があります。持ってくる時点ではどんなテーマでもOKというルールです。毎週集めていって、たまってきたところで基準に照らし合わせてピックアップしてコンテンツに落としています。

また、定期ルーティンにする際に自分だけでアイデア出しをするのではなく、チーム内で意見を持ち寄る、フィードバックをもらうことも有効なポイントです。自分で行うだけだと、出して終わりになってしまいます。また、他の人の観点も加えて、コンテンツのテーマとして深みを持たせることも可能になります。

2.できるだけたくさん案を出す

あとは、どんなに陳腐な案だと思っても、とりあえず出すことを恐れない。数を出す。これも大事だと思っています。

みなさん、ピース又吉さんの「百の三」はご存知でしょうか?私は又吉さんの文章や語りが好きなのですが、「百の三」は又吉さんのYouTubeチャンネル「渦」で行われている企画です。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、「同じテーマについて百個アイデアを考えたら、そのうちの三つくらいはいつもの自分の才能や発想を超えたものが出てくるに違いない」というコンセプトの元、1つの質問に対し又吉さんが文字通り100個答えを考えて発表していくという、なかなかにハードですが面白い企画です(本筋とはずれますが、興味が湧いた方はぜひ一度ご覧いただきたいです)。

この企画の考え方は、あらゆるアイデアを考える時に有用だと思っています。何より大きいのは、「100個も出さなければいけない」前提があるので、質より量ということで出すのをためらっていたアイデアもどんどんためらいなく出せるんです。

私は毎月、次のウェビナーテーマを考えるために、10個案を考える時間をとっています。10個出すと、大抵そのうちの7~8個は上司か同僚に却下されるのですが、2~3個は「いけそう」「なかなか良い」というテーマが見つかります。それを毎月の新テーマのウェビナーにしています。

3.絞り込む

ブレインストーミングが終わったら、絞り込むことも必要になります。ただ、ここで「すぐ書けそうだから」「トレンドだから」といった絞り方をしてしまいがちなことには注意が必要です。

絞る際にはある程度「コンテンツクオリティガイドライン」というようなものがあってしかるべきでしょう。 

イノーバでは、コンテンツのジャンルにもよりますがざっくりというと次のようなガイドラインがあります。

  • イノーバ独自の見解や知見が織り交ぜられるテーマであること。
  • 自社のターゲットとなるお客様が聴きたい・見たいというニーズがあるテーマであること。
  • コンテンツ化することで、他には出せない価値が出せること(あまりまだ世の中に出ていない最新ノウハウ、等)
  • 可能であれば、商材に関連があること。

この中でも、特に1番目・2番目が重視されているかと思います(実際のガイドラインは、これよりもっと細かいですが…)。

そうすると、無闇にトレンドテーマを選ぶのではなく、例えばイノーバの場合はBtoBのコンテンツマーケティングが一番の専門分野ですから、BtoCのトレンドキーワード等がいくら流行っていたとしても「イノーバが書くことに意味があるか?」という意味で上記に照らし合わせて慎重に検討しています。また、一見4番目の「商材に関連」しそうにないテーマでも、1番目から3番目までが当てはまるテーマは採用する、などしています。

まとめ

さて、既に勘のいい方は気づいていらっしゃると思いますが、今日のテーマも「お客様にいただいた質問」からネタを拾って来たものです。「次のコラム何にしよう…」と思ったときにふとウェビナーの質問を見返してみたわけです。本来、コンテンツの目的は「読んだ人・見た人の役に立つこと」です。マーケターの場合その読者や視聴者が自社の見込み客になるわけですから、「コンテンツがネタ切れする」というのは言ってしまえば「お客様にどんな価値提供をできるかわかっていない」「お客様の課題を把握できていない」こととイコールになる訳です。自戒を込めてのメッセージとなりますが、お客様の課題や自社が発信すべきテーマを常に探し続ける、そしてコンテンツという形にして世に出していく。それがマーケターの使命だと思っています。今回は、いちマーケターとしての私がコンテンツのネタを考える際のインプットとアウトプットについてお話してきました。少しでも、何かの参考になれば幸いです。