※本記事はイノーバのメルマガから転載した内容です。
こんにちは。イノーバマーケティング部の山野です。最近Twitterで面白い投稿を見かけました。
「その人が認識できる限界の複雑性を持ったものが、その人にとって『学習できるコンテンツ』であるため面白い」。 なので、複雑なコンテンツは万人にとって面白いわけではないけど、それが認識できる限界の複雑性の人にとっては非常に面白く感じる
※ https://twitter.com/tokoroten/status/1383982395741720589?s=20 から引用
ゲームの難易度をどう設定するか?という話の文脈での発言でしたが、「その人の複雑性の許容度によって、面白いと感じてもらえるかどうかが変わる」という話は、コンテンツマーケティングにも当てはまるなと思ったので、本日は「コンテンツの複雑性をどう設計するか?」についてお話しします。
まず、この話をストレートに受け取ると、「読者側の知識レベルや理解力によって、コンテンツの難易度を設計すべし」というシンプルな話になります。図にすると以下のようなイメージです。
ここからは加えて、「コンテンツマーケティングにおける読者の許容可能な複雑さというのは、コンテンツの形態によって異なるのでは?」という考察を書きます。
よくいただくご相談の中に、「同じテーマでブログ記事とホワイトペーパーを作る場合、それぞれの情報量をどう設定すればいいですか?どう違いを出せばいいですか?」というものがあります。
これを「複雑性」の観点で考えると、私は以下のように考えます。
ブログはサクッと読みたいという「期待」があるので、たとえ読者の理解度が高くても、高い複雑性が許容されない逆に、ホワイトペーパーであれば、ダウンロードという行動を起こしていて、ある程度まとまった情報を「期待」しているので、一定以上複雑な内容も理解しようとしてくれるはず
コンテンツの形態によって読者の期待値が異なるので、それによって複雑性の許容度も変わってくる、という話です。
先にご紹介したゲームの話は「人によって許容できる複雑性が異なる」という話でしたが、ここでは、「その人の理解度の前に、「期待値」が存在し、それが許容可能な複雑性を決める」ということを説明しました。図にすると以下のイメージです。
コンテンツを作るマーケターは「読者の理解度がどの程度か?」を把握することに加え、「読者の期待値がどこにあるのか?」も把握する必要があるという話でした。コンテンツの形態の話に戻りますが、ブログ記事を長時間かけて読む人は稀です。恐らく短いと十数秒、長くても数分で離脱してしまう人がほとんどかと思います。
そうした読者のコンテンツに対する姿勢や期待値を見落としてしまうと、「せっかく気合をいれて作ったのに全く読んでもらえない」という事態も起きかねません。マーケターの方は、そのような前提条件を頭に入れてからコンテンツを作るのがよいのではないでしょうか。
マーケターはたくさんコンテンツを作らないといけないことは前回のメルマガでもお話しましたが、それぞれのコンテンツの情報密度や複雑性に関して、どう濃淡をつけるか?については今日の考え方がひとつヒントになるのではと思って書きました。